60代になって気づいた、“小さな一歩”が未来を変えるということ

夕暮れの道を買い物袋を持って歩く60代男性の後ろ姿のイラスト。物価高を感じる日常と小さな気づきを表したシーン。 60代からの挑戦記

→ 前回の記事「「このままじゃいけない」と感じた瞬間。年末の振り返りから見えてきた60代の副業の原点

最近、買い物から帰るたびに、なんとなく胸の奥がざわつくことが増えました。
特別ぜいたくをしているわけでもないのに、「前よりお金が減るのが早いな…」と感じる日が続いたのです。

60代になり、これからの暮らしを考える時間が増えました。
そしてある日、レジでふと立ち止まった瞬間——
“小さな一歩” が未来を変えるということを、ゆっくり理解し始めました。

大きな挑戦ではありません。
人に胸を張って言えるような話でもありません。
でも、あの日の違和感が、私の暮らしを少しだけ前に動かしてくれました。

私が小さな一歩を実際に続けてみて驚いたのは、「進んでいる実感が後からついてくる」ということでした。
最初は「こんなので意味があるのか?」と不安でしたが、習慣になったとき、「なるほど、未来はこうやって変わっていくんだ」と腑に落ちました。
60代でも前に進める理由を肌で感じた体験です。

同じように、将来のことが心にひっかかっている方がいるなら、
この小さな気づきが、どこかでそっと寄り添えたらうれしいです。

  1. あの日、レジで感じた違和感——“値段”ではなく“暮らし”が揺れた瞬間
    1. 去年より2倍高くなったお米よりも、私を不安にさせたこと
    2. 田舎暮らし特有の出費(ガソリン・灯油・移動距離)が地味に家計を圧迫
  2. 家計簿を開いたら「思っていた以上に未来が赤字」だと気づいた話
    1. 月の出費は変わらないのに、生活の余白が消えていく
    2. 60代が抱えやすい“見えない固定費”が、じわじわ負担を増やしていた
  3. 「このままじゃいけない」と強く思った“引き金”は、たった一つの感情だった
    1. 「節約では限界がある」と認めるのに時間がかかった
    2. 未来の不安は“数字にした瞬間に現実になる”という気づき
  4. 副業に踏み出せたのは、“大きな挑戦”ではなく“最初の一歩が小さかった”から
    1. なぜ私は「ブログ」を選んだのか?理由は意外にシンプル
    2. 「とりあえず1記事書いてみる」だけで心が軽くなった
  5. 60代が物価高の時代を乗り切るために——同じ悩みを抱える人へ伝えたい3つのこと
    1. ① 不安は“曖昧だから”ふくらむ。数字にしてみると、気持ちが少し落ち着くことがあります
    2. ② 副業は「お金」だけでなく「安心感」を生む
    3. ③ 行動は“完璧”ではなく“最初の小さな一歩”で十分
  6. おわりに——あの日の不安が、今では私の背中を押してくれている

あの日、レジで感じた違和感——“値段”ではなく“暮らし”が揺れた瞬間

去年より2倍高くなったお米よりも、私を不安にさせたこと

お米の値段がじわじわ上がっていることは知っていました。
「まあ、仕方ないよな」と思いながら、買い物かごに入れていたのです。

ある日レジに並んでいつものように会計を見た瞬間、胸の奥にズンと重いものが落ちました。

「あれ? こんなに買ってないのに、なんで…?」

お米が高くなったことよりもショックだったのは、
“いつもの買い物の合計額が、明らかに変わってしまった” という事実でした。

「物価が上がった」「老後貧乏」というニュースが、
やっと“自分の暮らしの話”に降りてきた気がしたのです。

物価の上がり方については、ニュースや調査でもたびたび取り上げられています。
NHKのくらし解説でも、最近の家計の実情が丁寧に解説されていました。
https://www3.nhk.or.jp/news/special/kurashi/price/


田舎暮らし特有の出費(ガソリン・灯油・移動距離)が地味に家計を圧迫

私の住んでいる田舎では、車が生活の足です。
スーパーも職場も、ちょっと遠い。

ガソリン代が150円から170円、180円…と上がるたびに、
「まあ仕方ない」と言いながら満タンにしてきました。

でも、実際は——
レジで感じた違和感と同じように、ガソリン代と灯油代が家計をじわじわ圧迫していたのだと気づいたのです。

「ああ、これは“値段が上がった”というより、
“暮らしのバランスが崩れ始めている”のかもしれない。」

そう思った瞬間が、私にとっての本当の“危険信号”でした。

私自身が家計の不安を感じた背景には、年齢ならではの“感じやすい不安”もあったのだと思います。
実は、この年代ごとの不安にはある程度の傾向があるようです。
そこで簡単にまとめてみました。

年代 主に高まる不安 生活の中で感じやすい理由 よくある心の声
50代 老後資金・教育費・住宅ローン・働き方 収入はあるが支出が多く、将来の見通しが持ちにくい 「準備しないと…でも何から?」
60代 生活費上昇・年金とのバランス・収入減・体力との両立 物価高で出費がじわじわ増える/収入が現役時代より減る 「このままの生活、続くかな…」
70代 医療費・介護・生活維持(移動・買い物) 体力の変化や通院など、生活の負担が見えやすい 「無理せず暮らしていけるだろうか」

家計簿を開いたら「思っていた以上に未来が赤字」だと気づいた話

月の出費は変わらないのに、生活の余白が消えていく

家に帰って、気になっていた家計簿アプリを開いてみました。

食費、光熱費、ガソリン代——
どれも「仕方ないよな」と思ってきた出費ですが、
1年前と比べると、合計で毎月10,000〜20,000円ほど増えていたのです。

1ヶ月2万円。
1年で24万円。

60代にとって、この差は決して小さくありません。

「節約でなんとかしよう」と思っていた気持ちが、
一気に現実味を持って襲ってきました。


60代が抱えやすい“見えない固定費”が、じわじわ負担を増やしていた

・健康維持のために買っていた食材
・冬の灯油代
・車の維持費
・病院の定期受診

若いころは気にも留めなかった費用が、
いつの間にか「見えない固定費」として積み重なっていたのです。

「これがあと10年続いたら、どうなるんだろう…?」

この問いが、静かに胸に刺さりました。


「このままじゃいけない」と強く思った“引き金”は、たった一つの感情だった

「節約では限界がある」と認めるのに時間がかかった

私はずっと「無駄遣いはしていないから大丈夫」と思っていました。
でも、家計簿の数字を見た瞬間、それはただの“願望”だったと気づきました。

節約にも限界があります。
そして何より、
将来の不安は、節約だけでは消えない

その現実を、初めてきちんと認めた日でした。

物価が上がり続ける中で、どの部分に不安を感じやすいのかは人それぞれです。
ただ、多くの方が揺らぎやすい“暮らしの領域”には、ある程度の共通点があるように思います。
私自身の体験とも重なる部分を、わかりやすく整理してみました。

領域 変化が起きやすいポイント 生活の中で感じやすい影響 よくある心の声
食材の選び方・買い物頻度の変化 合計金額が「前より高い気がする」 「こんなに買っていないのに…」
移動 ガソリン・車維持費・移動距離 出かけることそのものが負担に感じやすい 「出かけるのにもお金がかかる」
光熱費・暖房費・生活用品の値上がり 小さな出費が積み重なりやすい 「前は気にしていなかったのに」
未来 年金・貯金・健康・収入の現実 将来がぼんやり不安に見える 「この先の暮らし、どうなるんだろう」

未来の不安は“数字にした瞬間に現実になる”という気づき

不安というのは、曖昧なまま放置すると膨らみ続けます。
逆に、数字にすると“現実”に変わり、対処ができるようになる。

この日、私は初めてそれを実感しました。

家計を細かく管理しなくても、ざっくりと整理してみるだけで気持ちが落ち着くことがあります。
こうした“家計を見える化する大切さ”については、金融庁の知るぽるとも分かりやすくまとめています。
https://www.shiruporuto.jp/

「じゃあ、これからどうする?」

自分に問いかけたとき、答えはまだ出ていませんでした。
でも、動かなければ未来がもっと不安になることだけは分かりました。


副業に踏み出せたのは、“大きな挑戦”ではなく“最初の一歩が小さかった”から

なぜ私は「ブログ」を選んだのか?理由は意外にシンプル

スキルも資格もない60代の自分ができること。
それを探していたとき、
「ブログなら、今の自分の生活の延長でできる」
と気づいたのです。

・初期費用がほとんどかからない
・体力に依存しない
・自分のペースで続けられる

この3つは、田舎に住む60代の私にとって、とても大きなポイントでした。


「とりあえず1記事書いてみる」だけで心が軽くなった

最初の記事は、正直うまく書けませんでした。
でも、不思議と気持ちは前向きでした。

「あ、行動できたんだな。」

お金が入ったわけではありません。
でも、“動き始めた自分”を感じられたことで
未来への不安がほんの少し軽くなったのです。

窓際の机でノートに書き込みながら、穏やかな笑顔で未来を思い描く60代男性のイラスト

60代が物価高の時代を乗り切るために——同じ悩みを抱える人へ伝えたい3つのこと


① 不安は“曖昧だから”ふくらむ。数字にしてみると、気持ちが少し落ち着くことがあります

家計簿でも、ノートでも、ほんのメモ書きでも大丈夫です。
私もそうでしたが、一度だけ数字にしてみると、
「ああ、ここが増えていたのか」
とゆっくり気づけることがあります。

私の場合は、食費・灯油・ガソリン代がそれぞれどれくらい増えているのかを見たとき、
それまで“漠然とした不安”だったものが
小さな理由の集まりだったんだなと感じました。

すると、

  • ガソリン代はどうしても必要な部分
  • 灯油は冬だけのものだから、ずっと続く不安ではない
  • 食費は、できる範囲で工夫できそう

そんなふうに、
「全部が心配」ではなく、「心配しなくてもいい部分」「少し調整できる部分」に分けられる気がしたのです。

大げさな話ではありません。
ただ数字にしただけで、
心の中が少しだけ整理された、そんな感覚に近いです。

もし今、同じような不安を感じている方がいたら、
無理のない範囲で少しだけ数字を見てみると、
気持ちが少し軽くなることがあるかもしれません。

② 副業は「お金」だけでなく「安心感」を生む

最初の収益よりも、
「自分にもまだできることがある」
という実感のほうが大きかったです。

この安心は、節約では得られません。


③ 行動は“完璧”ではなく“最初の小さな一歩”で十分

副業というと、どうしても大きな挑戦のように感じますよね。
でも、最初の一歩は本当に小さくていいのだと、私自身やってみて感じました。

・ブログの初期設定をしてみる
・短くても、1記事だけ書いてみる

このくらいの“軽い一歩”で大丈夫です。

そしてもうひとつ付け加えるなら——
「今日できなくても、明日ゆっくり進めればいい」 ということです。

60代は、若いころのように一気に走り続けなくてもいい。
続けたいと思えた日に、できる範囲で進めればそれで十分。
その“ゆっくり進む感じ”が、むしろ長続きする力になります。


おわりに——あの日の不安が、今では私の背中を押してくれている

レジで感じたあの違和感が、今では「行動のきっかけ」をくれたのだと思っています。
不安は悪者ではなく、未来へ進むためのサインだったのかもしれません。

もし今、同じように「このままじゃいけない」と感じている方がいたら、
どうか小さな一歩だけでも踏み出してみてください。

60代からでも、田舎に住んでいても、
未来はゆっくり変えていけます。

あなたの一歩を、心から応援しています。

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